일문목차
序文=3
第一章 西洋とだけ比較されてきたという問題―『「甘え」の構造』『ものぐさ精神分析』など=15
日本文化論のベ-スにあるもの=15
大流行した『「甘え」の構造』は夏目漱石論=19
インチキ文化論の大本はへ-ゲルにある=22
要注意人物フロイトと岸田秀の『ものぐさ精神分析』=24
「本當に日本だけか」という視点が缺けている=28
再び, 岸田秀のこじつけ日本人論を探る=31
河合はや雄の「母性社會日本」の缺陷=34
學問的ではないユング心理學=37
インチキ文化論は「比較」すら忘れる=41
「昔は良かった」式の論はタチが惡い=45
第二章 「本質」とか「法則性」の胡散臭さについて―それはへ-ゲルの『歷史哲學』から始まった=51
文化の本質などという"ないもの探し"をするな=51
歷史に法則性を見出したヘ-ゲルの罪=54
意味のない歷史區分を盛んに論爭する學界=57
"學問的であること"と"トンデモ"の違い=61
ヘ-ゲルの惡影響を受け續ける學者, 評論家=63
ヴェ-バ-の"なんでも宗敎還元主義"も厄介=67
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は本當に名著か=70
民俗學と日本文化論=74
哲學は學問と言えるか=76
古典を絶對に正しいとする訓詰注釋が文化論をおかしくした=79
日本近代文學硏究は, 文藝評論が入り混じる=84
第三章 日本文化論の"名著"解體―『陰えい禮讚』『タテ社會の人間關係』『風土』など=89
怪しい和つじ哲郞文化賞=89
敗戰と切り離せない日本文化論=93
谷崎『陰えい禮讚』にある日本人の美意識=96
『ア-ロン收容所』に見る西歐幻想=99
和つじ哲郞の『鎖國』は文化論というより歷史書=103
英語で書かれた『代表的日本人』『武士道』『茶の本』について=106
「日本語は曖昧で非論理的」設の不思議=112
文化論論爭の天王山『菊と刀』を再考する=116
第四章 「戀愛輸入品說」との長き鬪い―『「色」と「愛」の比較文化史』批判=121
「近代以前, 日本に戀愛はなかった」という都市傳說=121
言葉ができる前から「槪念」は存在する=124
「戀愛は十二世紀フランスで發明された」の噓=128
戀愛十二世紀起源說の眞相=131
「天皇制」という言葉から考える=134
柄谷『日本近代文學の起源』は魔の本=136
トフラ-『第三の波』の感動の構造=139
谷崎の「戀愛輸入品說修正」の思考をたどる=141
ダイジェスト『日本賣春史』=146
ある階層だけを「日本人全體」と見なすことについて=149
戀愛に關しては近世のほうが例外的=152
日本文化は「猥褻」か=155
逍遙も透谷も「近世文化は猥褻」と騷いだ=157
日本と西洋の戀愛觀の違い=160
女人蔑視の思想と崇拜の思想=162
近代は戀愛結婚至上主義=165
複雜な變遷をたどる戀愛思想史=169
第五章 「日本人は裸體に鈍感」論との鬪い―『逝きし世の面影』批判=172
「日本人は裸體を氣にしない」說の出現=172
日本の風俗の誤解=177
裸體と日本人=179
第六章 天皇制とラフカディオ·ハ-ン―日本文化論の背景を探る=183
文化相對主義の落とし穴=183
日本文化論の根本にある天皇制=185
ラフカディオ·ハ-ンという厄介な人物=188
ハ-ンのブ-ムは日本文化論の流行と重なる=193
愛國心と天皇崇拜と日本文化=197
膨大なハ-ンの硏究書=202
日本を論じたハ-ンとチェンバレン=206
ハ-ンは大作家か=212
終章 結論を求める心理=219