일문목차
第1章 序論=11
§1. 制度とはなにか=11
§2. なぜ漁業に関する制度が必要なのか=13
2.1. 制度がないと, どうなるのか=13
2.2. 制度をつかって, なにができるのか=15
§3. 本書の目的と構成=16
§4. 主な法律と用語の紹介=19
4.1. 水産に関する主な法律=19
4.2. 用語の定義=22
コラム1. 社会科学における資源の概念=24
第2章 日本漁業の姿=26
§1. 自然の条件=26
§2. 社会の条件=29
§3. 日本漁業の国際的特徴=32
§4. 漁業生産と資源の状況=33
4.1. 漁業生産の推移=33
4.2. 水産資源の状況=36
4.3. 漁業就業者の状況=38
§5. 漁業の種類=39
5.1. 漁具による分類=39
5.2. 漁場による分類=41
5.3. 管理体系による分類=42
コラム2. 生物の環境と社会の関係を扱う学問分野=43
第3章 日本の漁業管理の沿革=45
§1. 近世まで=45
§2. 明治維新と近代化=48
2.1. 明治維新=48
2.2. 明治漁業法=48
§3. 敗戦と戦後漁業制度改革=51
3.1. 日本漁業を取り巻く社会状況=51
3.2. 現行漁業法の立法過程=53
§4. 水産資源保護法と漁区拡張=60
§5. まとめ=62
コラム3. 制度の縦軸と横軸=63
第4章 現在の漁業管理制度=65
§1. 漁業法と総合的漁業調整=65
1.1. 漁業法の目的=65
1.2. 漁業権と漁業許可=66
1.3. 漁業調整機構=68
§2. 漁業管理の制度的枠組み=70
2.1. 資源管理型漁業と資源管理協定=70
2.2. 資源回復計劃と資源管理計劃=72
2.2. 日本型TAC=75
第5章 漁業権の法的性格と国際的特徴=78
§1. 漁業権の法的性格=78
1.1. 漁業経済学会と漁業法研究=78
1.2. 漁業権の法的性格に関する近年の議論=79
§2. アメリカと日本の制度比較=83
2.1. 漁業権の比較=83
2.2. 漁業管理制度の比較=84
2.3. まとめ=87
コラム4. 世界の法系=89
コラム5. 英米法系の漁業管理制度とマグナカルタ=90
第6章 沿岸における漁業管理の事例=93
§1. 日本の沿岸漁業の特徴=93
§2. 陸奥湾ナマコ漁業=94
2.1. 背景=94
2.2. ナマコ漁業の概要=96
2.3. 漁業管理のしくみ=96
§3. 伊勢湾イカナゴ漁業=98
3.1. 背景=98
3.2. イカナゴ漁業の概要=100
3.3. 漁業管理のしくみ=100
§4. 北部日本海ハタハタ漁業=102
4.1. 背景=102
4.2. ハタハタ漁業の概要=104
4.3. 漁業管理のしくみ=104
コラム6. ハタハタの配分文化=106
第7章 沖合における漁業管理の事例=109
§1. 京都府ズワイガニ底びき網漁業=109
1.1. 背景=109
1.2. ズワイガニ漁業の概要=110
1.3. 漁業管理のしくみ=112
§2. 北部太平洋大中型まき網漁業=114
2.1. 大中型まき網漁業の概要=114
2.2. 漁業管理のしくみ=115
2.3. 魚種交替現象の下での漁業管理=116
コラム7. 魚種交替に応じた漁業管理とは=121
第8章 漁業管理と海洋性レクリエーション=123
§1. 問題の背景=123
§2. 判例の紹介=124
2.1. 家島における遊漁と漁業=124
2.2. 大瀬崎におけるダイビングと漁業=127
§3. 制度的課題=128
3.1. 3つの論点=128
3.2. 公物法理論における海の利用=129
3.3. 漁業権の海域利用管理権限=132
3.4. 漁業権侵害罪の実際=134
3.5. まとめ=134
コラム8. 制度としての群れと家族=135
第9章 漁業管理のこれから=138
§1. 総合的な漁業管理の考え方=138
1.1. はじめに=138
1.2. 総合的な管理とは : 目的について=138
1.3. 総合的な管理とは : 評価基準について=140
1.4. 総合的な管理とは : 管理手法について=140
§2. 日本漁業の3つの将来シナリオ=148
2.1. 水産政策における価値観について=148
2.2. グローバル競争シナリオ : 産業効率重視型の自由主義的シナリオ=149
2.3. 国家食料供給保障シナリオ : 食料供給の公共性を重視した平等主義的シナリオ=151
2.4. 生態的モザイクシナリオ : 資源·環境保全の地域主義的シナリオ=152
§3. 国民の政策ニーズ把握とシナリオ評価=153
第10章 生物多様性条約と生態系アプローチ=156
§1. 生態系保全と漁業管理=156
1.1. 生態系と生物多様性=156
1.2. 漁業管理と生態系保全=157
§2. 国連生物多様性条約と生物多様性国家戦略=158
§3. 生物多様性条約生態系アプローチ=159
§4. 日本の漁業管理制度の評価=161
4.1. 生態系サービスの提供(原則5)=162
4.2. コンセンサスの形成(原則1, 11, 12)=162
4.3. 管理のためのインセンティブ(原則4)=163
4.4. 資源の保全と利用のバランス(原則6, 10)=164
4.5. スケール横断的統合(原則2, 3, 7, 8)=165
4.6. 順応的能力の形成(原則9)=165
§5. まとめ=166
コラム9. 漁業管理ツール·ボックス=167
コラム10. 生態系保全をめぐる様様な用語=168
第11章 ミレニアム生態系評価=170
§1. はじめに=170
1.1. ミレニアム生態系評価と生態系サービス=170
1.2. 漁業に関する記述の概要=172
§2. ミレニアム生態系評価において注目される概念=173
2.1. 権利に基づく漁業管理=173
2.2. 海洋保護区=175
2.3. システムの非線形的変化とレジリエンス=176
§3. 漁業の現状に関する記述=177
§4. まとめ=179
コラム11. 総合研究における人文·社会科学の役割=181
第12章 海洋保護区=183
§1. 背景と定義=183
§2. 海洋保護区の分類=185
2.1. 国際自然保護連合(IUCN)による分類=185
2.2. 日本における分類=186
2.3. 自主的海洋保護区の長所と課題=190
§3. 海洋保護区の社会的側面=191
3.1. 海洋保護区の目的=191
3.2. 地域漁業者らの役割=192
コラム12. 里海=193
第13章 知床世界自然遺産=195
§1. 知床世界自然遺産の概要=195
1.1. はじめに=195
1.2. 生態系の概要=196
1.3. 知床世界遺産海域における漁業=197
1.4. 遺産登録までの経緯=197
§2. 知床方式=198
2.1. セクター間調整のための新組織=198
2.2. 海域管理計劃=200
2.3. 絶滅危惧種トド=202
2.4. 海と陸の生態系相互作用=203
§3. 気候変動への適応=204
3.1. UNESCO/IUCN現地視察と海域管理計劃改定=204
3.2. 知床の生態系と水産業への影響=206
3.3. 知床に必要とされる適応の考え方=208
§4. 知床方式の評価と行政コスト=209
コラム13. バランスのとれた漁獲の提唱=211
第14章 総合考察(1) : 漁業管理=214
§1. 比較分析の枠組み=214
§2. 6つの漁業管理事例の比較=216
2.1. 陸奥湾ナマコ漁業(第6章 §2.)=216
2.2. 伊勢湾イカナゴ漁業(第6章 §3.)=217
2.3. 北部日本海ハタハタ漁業(第6章 §4.)=218
2.4. 知床半島スケトウダラ漁業(第13章)=219
2.5. 京都府ズワイガニ底びき網漁業(第7章 §1.)=220
2.6. 太平洋マサバまき網漁業(第7章 §2.)=221
§3. 考察=222
3.1. 漁業者, 政府, 科学の役割=222
3.2. 管理制度の時空間スケール=224
第15章 総合考察(2) : 生態系保全=229
§1. 漁業管理と生態系保全の制度比較=229
§2. 生態系保全制度の国際比較=230
2.1. 比較の目的と枠組み=230
2.2. 各国の生態系と漁業の概要=221
2.3. 生態系保全における漁業の位置づけと役割=237
2.4. 考察=238
§3. 今後の研究課題=240
3.1. 制度の多様性=240
3.2. 生態系保全の目的=241
3.3. 社会-生態系の変化とレジリアンス=242
コラム14. 「望ましい生態系の姿」をどう科学的に分析するか=243