일문목차
「長崎純心レクチャーズ」について / 片岡千鶴子=v
はじめに
第一部 終末期医療をめぐる人格主義生命倫理学の展開―医学倫理に立脚した法形成への取り組み―
I. 問題提起―終末期医療をめぐる日本の議論の現状=11
1. 川崎協同病院事件控訴審判決=11
2. 判決後の動き―ガイドライン制定作業の広がり=12
II. 二つの生命倫理学―ヒポクラテスの医の倫理の排斥と再評価=14
1. 系譜=14
2. 患者の自己決定権=15
3. 人間の尊厳原則=17
4. 文化的自己観―孤立的自己観の特異性=22
5. 倫理学モデル―多元主義VS人格主義=26
6. ヒポクラテスの医の倫理の排斥VS再評価=27
III. 個人主義生命倫理学の対応―尊厳死, 安樂死の合法化=31
1. 尊厳概念の歪曲=31
2. カレン·クィンラン事件ニュージャージー州最高裁判決=34
3. 日本への波及―患者の自己決定権の絶対化=36
4. 個人主義的対応の問題点=42
IV. 人格主義生命倫理学の対応―"né accanimento, né eutanasia"=44
1. 「安樂死禁止」の確認=45
2. 「執拗な治療」―人間の尊厳の新たな侵害形態=48
3. 治療中止の判断基準=52
4. 真の高度医療技術の発展―終末期の患者の全人格に向けた医学的支援=56
5. 人間の尊厳原則の促進―深化, 格上げ=57
V. まとめと展望=66
1. まとめ=66
2. 安樂死·尊厳死をめぐる司法の変遷=67
3. 日本の臨床現場における人格主義倫理学の継受=74
4. 医学倫理から生命倫理(生物医学研究倫理)へ=78
第二部 ヒト胚研究をめぐる人格主義生命倫理学の展開―医学倫理から生物医学研究倫理(生命倫理), そして生物医学研究法(生命法)へ―
I. 問題提起―日本の生物医学研究規制の現状=87
1. ヒト胚研究の許容と産生禁止=87
2. 問題点=95
3. 対応策=102
II. 人格主義生命倫理学の対応―ヒト胚の尊厳と人権の保護=107
1. 生物医学の発達とヴァチカンの対応=107
2. ヨハネ·パウロ二世回勅『生命の福音』と生命アカデミー=114
III. ヒト胚の地位をめぐる議論=119
1. 個人主義生命倫理学におけるヒト胚の地位=119
2. 反論=123
3. 人格主義生命倫理学における人格の始期=128
IV. 生殖技術の規制―生殖の尊厳, 生まれてくる子どもの尊厳=134
1. 技術的問題=134
2. 生まれてくる子どもの尊厳, 生殖(procreazione)の尊厳=139
3. 生物医学研究倫理(生命倫理)から生物医学研究法(生命法)へ=141
V. まとめと展望=143
注=151
あとがき=177