일문목차
理想を持った現実主義者―序にかえて / 伊藤之雄=3
1. 第一次世界大戦と日本の外交·政治の変容=3
2. 国際政治の変化の中での外交=5
3. 産業振興の合理的な方策と選挙区=13
4. 政党内閣の形成と原の人間観=19
5. 原内閣とイギリス風立憲君主制の形成=21
6. 「平民宰相」の精神と薩長への怨念の克服=24
第I部 日露戦争前後の政党政治の形成
第1章 児玉源太郎と原敬―臺湾統治と統帥権改革·行政整理をめぐる対立と協調 / 小林道彦=31
「武人に似合はず才幹あり」―はじめに=31
1. 伊藤博文に用いられる=34
2. 政治的擡頭―原との対立と山県との融和=40
3. 内政改革構想―児玉と原, 相互接近の豫兆=50
4. 日露戦争と統帥権問題―山県との対立=60
5. 日露戦後経営―児玉と原の政治的接近=65
6. その政治的遺産―公式令の制定と帷幄上奏権の縮小=73
児玉没後の政治的混迷と原敬―おわりに=77
第2章 原敬社長時代の『大阪新報』―日露戦争期を中心に / 飯塚一幸=95
忘れられた新聞『大阪新報』―はじめに=95
1. 原敬の大阪新報社長への就任=98
2. 原敬による大阪新報社の経営=101
3. 『大阪新報』の開戦論批判=107
4. 日露戦争下の『大阪新報』=113
5. 日露講和問題と『大阪新報』=126
原敬の戦争認識―おわりに=132
第II部 第一次世界大戦と政党政治の確立
第3章 原敬の政党政治―イギリス風立憲君主制と戦後経営 / 伊藤之雄=153
原内閣の政治権力と目指したもの―はじめに=153
1. イギリス風の立憲君主制·協調外交という理想を持った原の成長=158
2. 原による軍と官僚統制の手法と山県系官僚閥との対抗=168
3. 第一次世界大戦後への原の「戦後経営」構想=178
4. 原内閣の成立とイギリス風立憲君主制の胎動=185
5. 原内閣の安定とイギリス風立憲君主制の形成=202
6. 原内閣とイギリス風立憲君主制の確立=216
イギリス風の立憲君主制を進めた原と戦後経営―おわりに=220
第4章 第一次世界大戦と原敬の外交指導―一九一四~二一年 / 奈良岡聰智=239
『原敬日記』史観を越えて―はじめに=239
1. 第一次世界大戦の勃発と原·政友会=241
2. 二十一ヵ条要求問題と原·政友会=251
3. 第一次世界大戦の終結と原·政友会=275
大戦後の日本外交の基本路線―おわりに=301
第5章 原内閣の経済閣僚―高橋是清と山本達雄 / 伊藤孝夫=323
経済政策の擔当者たち―はじめに=323
1. 原内閣以前の兩者の軌跡=325
2. 原内閣経済政策の兩輪=336
3. 経済危機克服方針の確定まで=346
高橋·山本のその後, あらためて原との関係をめぐって―おわりに=354
第III部 政党政治の基盤の確立
第6章 原敬と選挙区盛岡市·岩手県―国際環境に適応する新しい秩序観と体系的鉄道政策 / 伊藤之雄=363
原敬·政友会は地方利益誘導を唱えて勢力を拡張したのか―はじめに=363
1. 日清戦争以降の盛岡市の政治と原=365
2. 政友会最高幹部としての原の帰郷=383
3. 原と清岡の一九○二年総選挙の戦いの始まり=396
4. 原の当選と, 原派と清岡派の和解=404
5. 日露戦争後の盛岡市·岩手県での原の勢力確立=416
6. 東北振興事業への期待=438
7. 第一次世界大戦と盛岡市·岩手県での政友会の勢力拡大=443
8. 原内閣と政友会の飛躍的伸張=458
9. 「政友会王国」の一九二○年総選挙=464
10. 鉄道建設と第一次世界大戦後の国際的視野·自立心=473
11. 原敬没後=479
原が本当に目指したもの·原没後の記憶と有権者たち―おわりに=505
第7章 政友会領袖松田正久と選挙区佐賀県―原敬との比較の視点から / 西山由理花=547
近代日本の政党政治の発展と松田正久―はじめに=547
1. 日清戦争後の自由党と進歩党との対立の起源=549
2. 憲政党の成立と佐賀地盤の確立=558
3. 立憲政友会の創立=574
4. 日露戦後の政友会内閣=586
民間資本への期待と国際協調―おわりに=600
第8章 原敬をめぐる「政治空間」―芝本邸·盛岡別邸·腰越別荘 / 奈良岡聰智=619
近代日本政治史研究における「政治空間」―はじめに=619
1. 芝の本邸=620
2. 腰越の別荘=625
3. 盛岡の別邸=635
4. 政友会本部=642
5. 首相官邸=647
6. 帝国議会新議事堂=650
「平民宰相」の面目―おわりに=651
あとがき=669
人名索引=684