일문목차
はじめに / 久保忠行 ; 石森大知=1
多配列思考の人類学=1
本書の構成=6
第I部 多配列思考
第一章 つながる思考としての多配列 / 福井栄二郎=27
一. 家族的類似性/多配列分類=27
二. 比較研究/ニーダム=31
三. 問題/可能性=34
四. ニューギニア/ストラザーン=36
五. 人人の比較/サイボーグ=40
六. ブリコラージュ/つながりの思考=42
七. 分ける/つながる=46
第二章 類似性から知識の動態へ―サモア社会の病気概念からみた多配列分類にもとづく社会分析の再検討 / 倉田誠=53
一. はじめに=53
二. 多配列分類における中心と周辺=54
三. 病気に関する知識の継承と流通=57
四. 病気分類のあり方=61
五. 診断=治療の網の目=65
六. おわりに=69
第三章 チャム·バニはムスリムか?―「ホイザオ(ベトナムのイスラーム)」と多配列クラス / 吉本康子=75
一. はじめに=75
二. 「ベトナムのムスリム」というカテゴリー=77
三. チャム·バニという「ベトナムのムスリム」の宗教実践=81
四. チャム·バニの社会における「クルアーン」=84
五. 「ベトナムのムスリム」と多配列クラス=89
第四章 ホワイト·オーストラリアンをめぐる議論と多配列分類―冗談が生み出す兩義性と他者排除の言説 / 前川真裕子=95
一. はじめに=95
二. オーストラリアにおける単配列分類=97
三. オーストラリアの冗談と多配列分類=105
四. おわりに=110
第五章 アボリジニコミュニティ出身者の集団意識―オーストラリア北部準州アリススプリングスにおけるイマンパの事例から / 平野智佳子=113
一. はじめに=113
二. アボリジニの集団意識に関する先行研究の概要=115
三. 北部準州のアボリジニコミュニティの展開=117
四. アボリジニコミュニティから都市へ=119
五. アリススプリングスにおけるアボリジニの集団意識=121
六. コミュニティと都市の差異の強調=128
第II部 差異と類似の捉え方
第六章 「カストム論再考」からの再始動―メラネシアにおけるバイカルチュラルな世界の背景 / 石森大知=135
一. はじめに=135
二. カストム論の批判的検討=137
三. 西洋的事象の受容をめぐる自己認識=143
四. おわりに=150
第七章 「多文化共生」社会の実現の可能性に関する一考察―カトリック教会に集まる信者を事例に / 野上恵美=157
一. はじめに=157
二. 調査地概要と調査対象者について=159
三. 政府/自治体における「多文化共生」社会への取り組みとその限界点=161
四. カトリック教会における「多文化共生」社会への取り組み―D教会を事例に=166
五. おわりに―多配列思考に基づく「多文化共生」社会の実現に向けて=174
第八章 ホームステイのメカニズムからの観光再考―日常生活が観光の対象となるとき / 山口隆子=179
一. はじめに=179
二. ホームステイと観光=181
三. 事例―ホームステイにおけるホストとゲストの諸相=185
四. 考察―ホームステイのメカニズム=190
五. おわりに=193
第九章 朝鮮族の移動と混淆する文化 / 安成浩=201
一. 文化の捉えかた=201
二. 朝鮮族社会の形成と文化を巡る議論=204
三. 朝鮮族文化の基礎としての村落文化=209
四. 稲作, 人口移動と朝鮮族文化=212
五. 結びにかえて=218
第一〇章 「正答」のない「正しさ」を生きる―韓国におけるがん患者の療法 / 澤野美智子=223
一. はじめに=223
二. 現代韓国社会における療法のせめぎあい=225
三. がんと近代化=228
四. 「正しくない」ありかたの排除と「正しい」ありかたへの回帰=230
五. 「正しい」ありかたの内実=235
六. おわりに=239
第III部 多声的リアリティへの接近
第一一章 分析概念としての(難民)―ビルマ難民の生活世界と難民経験 / 久保忠行=247
一. はじめに=247
二. 難民というラベルをめぐって=250
三. 難民の生活世界=254
四. 難民経験と分析概念としての(難民)=257
五. おわりに=262
第一二章 放射能汚染問題にみる「マーシャルの文化」のふるまい―核実験被害コミュニティ再定住計劃を中心として / 中原聖乃=267
一. はじめに=267
二. マーシャル諸島核実験被害とその語られ方=269
三. マーシャル諸島社会の構成原理=271
四. 再定住計劃=274
五. 避難島における生活再建=277
六. 関係性の維持としての「マーシャルの文化」=280
七. おわりに=283
第一三章 民族誌の表現, 共有, 還元?―アフリカの事例からの素描 / 椎野若菜=291
一. 序―日本語の民族誌の意義?=291
二. 民族誌をどのように書くのか=294
三. 誰と調査するのか=297
四. 公開するプロセス=302
五. おわりに―さらし者になること=307
第一四章 フィールドワークを開く―ヴァヌアツからの展望 / 白川千尋=315
一. はじめに=315
二. 「伝統の創造」論とそれへの批判=316
三. 多声的民族誌, そしてフィールドワークへ=319
四. ヴァヌアツにおけるフィールドワークをめぐる動向=322
五. 開かれたフィールドワークへ=326
附論 フィールドからの声と人類学的議論―各論を受けて / 吉岡政徳=337
一. 多配列クラス=337
二. ニーダムとレヴィ=ストロース=341
三. パーシャル·コネクション=346
四. フィールドからの声―「ホンモノ性」と「正しいやり方」=350
五. フィールドワークと人類学者=354
バニヤン·ツリーに擁されて / 福井栄二郎=363
あとがき / 白川千尋=375
索引=384