第1章 現代の独裁体制1 現代独裁制をめぐる2つの通念2 独裁選挙の2つの謎3 本書の主張4 本書の構成とリサーチ・デザイン第2章 政治体制と独裁選挙の歴史的変遷1 政治体制2 独裁選挙の歴史と4つの権威主義3 選挙のもつ3つの機能4 小括第3章 選挙権威主義の原理と論理1 選挙独裁制を理解する2 権威主義支配の根本問題3 選挙における独裁者のジレンマ4 3者の駆け引き5 独裁者の統治手法6 動員資源分布と「均衡」として現れる選挙のかたち7 「意図せざる帰結」8 動員資源分布と独裁者のパフォーマンス第4章 独裁制と選挙不正1 選挙不正をめぐるパズル2 選挙不正の政治学3 独裁者の動員能力と選挙干渉4 多国間統計分析による検証5 小括第5章 独裁制下の制度の操作1 権威主義体制における選挙制度改革の謎2 民主主義世界の選挙制度改革3 小選挙区制と比例代表制の功罪4 独裁者の動員能力と選挙制度の戦略的改革5 制度操作の多国間統計分析6 小括第6章 独裁者によって操られる経済政策1 権威主義体制における経済政策2 選挙操作と経済操作のトレード・オフ3 経済操作の多国間統計分析4 小括第7章 独裁者に牙をむく選挙1 大衆抗議行動と指導者の交代2 選挙と政治秩序3 体制内外の2つの脅威4 政治秩序の多国間統計分析5 小括第8章 選挙操作から利益の分配へ1 はじめに2 政治改革から選挙独裁へ3 カザフスタンにおける選挙操作4 ナザルバエフの動員能力の強靱化5 カザフスタンにおける経済操作の計量分析6 小括第9章 選挙操作から体制の崩壊へ1 はじめに2 選挙民主制から選挙独裁制への変貌3 キルギス共和国における選挙操作と選挙後の抗議運動4 アカエフの動員能力の脆弱化5 キルギス共和国における経済操作の計量分析6 小括第10章 権威主義と民主化のゆくえ1 得られた知見2 国際援助と民主化支援への含意3 独裁政治分析をめぐる将来の課題