序章 金融政策の前提を疑う1 銀行券は印刷機で増やせるのか2 外生説と内生説3 外生説と内生説のはてしない対立4 対立はなぜ決着しないのか5 本書の目的と構成第Ⅰ部 貨幣内生の現象第1章 通貨論争期における金準備と銀行券流通1 通貨論争とピール銀行法の成立2 ピール銀行法下の実態3 1847年恐慌後のピール銀行法とイングランド銀行第2章 第一次大戦期のカレンシー・ノート発行1 1914年恐慌とカレンシー・ノート発行2 大戦中のカレンシー・ノート増加3 大戦後のカレンシー・ノート統合第3章 両大戦間期における金本位復帰と金本位放棄1 金本位復帰以前と以後の銀行券流通2 金本位放棄以前と以後の銀行券流通3 両大戦間期における預金通貨も含む貨幣流通第4章 額面別・地域別流通に現れる銀行券の内生性1 銀行券の額面別還流様相2 銀行券の支店別・額面別流通額第Ⅱ部 貨幣内生の根源第5章 物々交換神話の解体と信用先行視点の導入1 貨幣が先か,信用が先か2 ヤップ島の決済システムと経済学者の信用先行論受容3 イマジナリー・マネーによる決済4 信用先行視点の必要性第6章 振替決済システムの形成とロンドン金融市場1 西ヨーロッパにおける振替決済システムの形成2 アムステルダム銀行とバンク・マネーによる振替決済3 ゴールドスミス銀行とロンドン決済システムの形成第7章 イングランド銀行と預金・銀行券の普及1 ランニング・キャッシュ手形2 清算簿3 銀行券額面の印刷4 預金・銀行券と振替決済第8章 振替決済システムの発展と銀行券の現代化1 手形交換所の生成2 「銀行の銀行」への道3 銀行券の現代化4 銀行券の不換化補論 MMTにおける内生説・外生説の混在1 MMTへの疑問2 国債発行における信用先行3 振替決済システムも信用先行も視野にない内生説終章 天動説から地動説へ1 振替決済システムと預金・銀行券2 狭義および広義の振替決済3 不換国際通貨の債務性4 信用先行視点の帰結5 資本主義の「金融化」をこえて