第一章 私の「戦争」――最後の海軍経理学校生徒 幼年期から少年期へ――戦時下の記憶 軍人を志願する 海軍経理学校に合格、そして東京大空襲 靖国神社を参拝し、家を出る「大和」沈没、陸戦訓練と戸惑い 軍人の特権意識 戦争末期、「死ぬ時」を意識する 天皇のために死んでたまるか――葛藤と内省 もう死ななくていいんだ 終戦工作と「国体護持」 昭和天皇の「人間宣言」 天皇と天皇制について 戦争、それは人殺しである 戦争する国 変化していった戦時の市民生活 おわりに――私の戦争責任第二章 憲法を武器として――映画で甦った恵庭事件(稲塚秀孝監督と語る) はじめに――恵庭事件とは何か 恵庭事件との出会い 映画化――忘れずにもち続けていた恵庭事件への思い 支援者が残した公判記録から導かれた五〇年目の真実 上映会運動 上映会活動から得られるもの 上映運動の今日的な意義 法廷での録音が許可された 北海道と東京の弁護士で構成された大弁護団 戦後の新刑事訴訟法下の裁判の原則とその変容 札幌地裁判決に潜んでいた「三方一両損」の考え方 総合的な視点からの判決の評価 判決の真相――裁判長の次女、平塚美見さんの証言 判決の真相――左陪席、猪瀬俊雄さんの証言第三章 恵庭事件最終弁論(全文)――自衛隊の実態 一 本弁論の目的および資料 二 三矢研究について 三 自衛隊と米軍との関係 四 自衛隊の核装備と核戦争準備 五 自衛隊はアメリカに従属した海外派兵、侵略の軍隊である(1)――作戦運用面からの分析 六 自衛隊はアメリカに従属した海外派兵、侵略の軍隊である(2)――編成装備面からの分析 七 自衛隊はアメリカに従属した海外派兵、侵略の軍隊である(3)――教育訓練からの分析 八 防衛駐在官、防衛視察団その他の海外派兵準備 九 徴兵制その他侵略戦争に対応する園内戦時体制 一〇 結論あとがき