はじめに
プロローグ
第一章 日銀の独立と総裁人事──「内閣任命」はどう議論されたのか
「朝合宿」での議論
存在事由は何か
当然とされた「内閣人事権」
「政治の危険性」
中央銀行研究会のスタート
憲法六五条と日銀
問題は国会同意
予算認可はひとひねり
「人事権」議論の不足
第二章 エリート主義の終焉──政治主導の波は人事にどう影響したのか
総裁就任はコーリング
途中辞任は不可
国家統治と日銀
奥が深い人事
総理は一言「お任せします」
位置づけ変わる日銀総裁
総裁のスキャンダル
異例の中断
「阿吽の呼吸人事」の否決
トップ空席
第三章 政治任命化の完成──日銀総裁は権力の代理人なのか
五年後の再挑戦
大臣マター
「私と同じ」が総裁の条件
黒田総裁誕生
「共同声明」認める
野党は抵抗せず
人事の「場外戦」
日銀内のチェック・アンド・バランス
懸念と苦悩
追い込まれた審議委員
「選挙の民意」と独立性
豹変は「サラリーマンだから」?
第四章 リフレ派独占計画──審議委員をめぐる権力闘争はどう展開したのか
人事でも官邸裏口多用
要件は「高い見識」
リフレ派の誤認
「銀行指定席」めぐる攻防
人材は経団連から
「お下げ渡し」人事
「男気」の岸田、怒る安倍
政治任命の限界
リフレ派への不信感
副総裁は日銀内禅譲
第五章 そして、新総裁は選ばれた──日銀人事はどうあるべきなのか
人選開始
OBたちの画策
「政局になる」日銀人事
総裁室での密談
必要なのは博士号と語学力
「絶対にありませんから」
遠ざかる「日銀出身者」
財務省幹部の「図上演習」
「フレア」をばらまく
四つのキーワード
リフレ派の衰退
新総裁の初仕事
エピローグ
注
主な引用・参考文献
あとがき