本稿では、韓流ブームが日本にどのような影響を与えたのかなどを分析し、日本に到来した韓流ブームを年代に従って4つに区分し、韓流ブームの成長過程について述べた。また、今後の韓流文化や観光維持を推進する上できわめて重要と考えられる日本人による韓流意識が韓国のコンテンツ産業開発に向けてどのような役割を果たし、影響を与えたのかを詳しく分析した。さらに韓流を中心とした韓国のコンテンツ産業が日本において成功するまでの発展過程などを考察し、これからの韓流を引っ張っていくための新しい韓流観光のあり方についても検討した。単に一時的なブームで終わらせない長期的ビジョンとして、中国・日本・東南アジア・欧米地域など、韓流の影響を大きく受けていると考えられる国も研究の対象にして述べた。最後に共生社会実現のための差別や格差社会、戦争や虐殺など、悲劇の歴史から生まれたダークツーリズムなどが韓流以外の未来の観光に大きく貢献できる観光方策の一つであることについて論じた。