일문목차
I. はじめに
1章 「移民研究」の課題とは何か / 伊豫谷登士翁=3
1. 移民研究という分野=5
2. 現代移民研究の基点=10
3. 場としての日本―その積極的意味=14
4. 越境移動研究の課題=20
2章 政治の陰としての「移民」 / 伊豫谷登士翁=27
はじめに=27
1. 日本における「国民」形成と移民=29
2. 国民/勞働力の再生産と外国人勞働者=34
3. 試される民主主義としての人の移動=38
II. 人の移動という課題
3章 兵士という移動 / 松村美穂=47
1. 帰還兵たちの「ツアー」=47
2. 軍事的な領域を解く―移動をみること, 移動の視座でみること=50
3. 証言集会という場から―「アメリカ軍兵士」の移動=52
(1) アメリカ軍兵士になる=53
(2) アメリカ軍兵士の基盤=56
(3) アメリカ軍兵士の揺らぎ=60
4. 「帰還兵」を生きる=64
4章 難民移動の系譜学―「余計者」から「保護すべき対象」へ / 山岡健次郎=71
はじめに=71
1. 「余計者」から「保護すべき対象」へ=72
2. 保護の実践を主権へと移譲する=74
3. 帰国の夢=76
4. 国民保護の延長=80
5. 難民移動としての「引揚げ」=82
6. 難民移動としての「帰国事業」=85
おわりに=92
5章 定住と移動の溶解―移動する身体/意味づけられる身体 / 高野麻子=97
はじめに=97
1. 近代における移動の管理という「課題」=99
(1) 戸籍制度の誕生と移動の管理=99
(2) 「内国旅券」構想が意味するもの=101
2. 移動する身体を把握するための技法=103
(1) 身分証明書と移動=103
(2) 生体認証技術と移動=105
3. 現代における移動の管理を考える=107
4. 意味づけられる身体=110
おわりに―「移動」概念の再考に向けて=112
6章 批判的移民研究に向けて―フィリピン女性移民を通して / 小ヶ谷千穂=117
はじめに―日本特殊論? 「再生産勞働の国際分業」とフィリピン女性エンターティナー=117
1. フィリピン女性エンターティナーはどのように研究されてきたのか―バレスカスとパレーニャスの研究から=120
2. 「ジャパゆきさん」現象と, 日本の「外国人勞働者」―伊藤るりの議論を手掛かりに=125
3. 「フィリピン女性エンターティナー」像の固定化をめぐって―リサ·ゴウの議論から=126
4. 妻や同僚, 地域住民となったフィリピン人女性=129
おわりに=130
III. 移動という経験の出会う場
7章 移民と先住民のあいだ / マーク·ウィンチェスター=137
1. 差異の蓄積=137
2. 国内植民地の諸相=145
3. 決別の瞬間=150
8章 日系/Nikkeiのかなたへ / 山脇千賀子=163
はじめに=163
1. Nikkeilandia=日系人の「夢のくに」?=165
2. 海外日系人大会 VS. 世界ウチナーンチュ大会=170
3. パンアメリカン日系協会 VS. 世界のラテンアメリカ系移民=176
おわりに=181
9章 「多文化共生」という無難な安全地帯 / 飯笹佐代子=185
はじめに=185
1. 多文化主義の再考=187
(1) 「闘う概念」としての多文化主義?=188
(2) 国民国家の危機と多文化主義=189
2. 多文化共生の限界=192
(1) 馴化される「共生」概念=192
(2) 「対等な関係」という空論=195
(3) 継続する植民地主義思考=196
3. 文化的権利, 先住権への沈黙=198
(1) 「文化多様性に関する世界宣言」の日本的解釈=199
(2) 先住権と切り離されたアイヌ文化の位置=200
4. 翻訳のポリティクス, 多文化共生のゆくえ=202
10章 グローバル空間としての「アジア」と人の移動 / 伊豫谷登士翁=211
はじめに=211
1. グローバリゼーションのなかのアジア=213
2. 開発の衝撃―生存基盤の喪失=216
3. オイルショックから世界の工場へ―勞働市場のグローバル化とアジア移民=220
4. グローバル化の龜裂―ニュー·リッチとニュー·プア=223
5. アジア的と呼ばれる接触空間と人の移動=227
あとがき=233
索引=235