일문목차
序章 フクシマ三.一一事態と「赤と綠の大合流」 : 二〇一一年震災以後の生き方を教えるいだももと廣松渉の反原発論考=11
はじめに=11
いいだももの「赤と綠の合流」論=13
「赤」を本質的に規定する「綠」的分析視角―エントロピー問題=14
河宮信郎の環境負荷の分析について=15
核力の問題=17
スターリン主義の国家生産力主義とは何であったか=18
エントロピー(廃物·廃熱)収支を考えない資本主義市場経済=20
二一世紀のコミュニズムは「エコロジカル·コミュニズム」だ=23
第一章 人間生態系の破壊としての原発事故 : 『成長の限界』の限界=27
「成長の限界」の枠組み=28
核エネルギーの分析対象からの排除=30
【1】 放射能汚染―どのような「汚染」か=32
放射能汚染のパラダイム=32
放射性物質と人体被ばく=34
「豫防原則」の適用の不可避性=37
内部被ばくリスクの問題=38
ICRPの内部被ばく計劃指針の挫折―その経緯=41
ICRPの内部被ばく無視―ECRRとの相違について=44
「レベル7」とは何か=46
この「レベル」段階のフクイチの現実に沿った説明=47
「レベル7」―フクイチの場合=49
事故当初から「レベル7」だった―政府は知ることができた=51
放射能放出の拡大=52
放射能汚染は一生つづく=55
放射能汚染の展開図=56
放射性物質の生物的濃縮と社会的拡散=60
フクイチの現実=63
【2】 環境汚染の原因の把握と新たな汚染源の豫測=66
使用済み核燃料の問題=68
「経済外的要因」を排除した計算設計=69
「エネルギー問題」ではなく「生態系破壊問題」=71
【注解】 『成長の限界』を読む=72
世界管理の方法としての「ローマ·クラブ」報告=72
『成長の限界』の問題意識=73
「人口」と「資本」の幾何級数的増大が環境破壊を増大させる―大量消費社会モデル=76
安定した「定常的」モデルとは何か=77
もう一つの案=79
「均衡」を実現するということ=80
何が今のシステムに缺けているのか=82
第二章 福島原発のアルケオロジー : 原発の諸問題と「汚染者負擔の原則」をめぐって=85
福島原発の歷史的経緯=86
日本における戦後原発建設の意味=88
収奪と差別に立脚した原発政策=89
差別を「設計思想」とした原発建設=90
フクイチのメルトダウン事故について=92
(汚染者負擔の原則)(PPP : polluter pays principle)と原発事故=97
被害の深化·拡大と汚染者負擔原則=98
PPPの適用条件―原賠法問題=101
階級闘争として闘う必然=103
第三章 グローバリゼーションと綠の地域主義 : ラトゥーシュ(脱成長)論の価値論的解明=105
グローバリゼーションと地域経済·環境目的規制の破壊=106
グローバリズム批判としての地域主義=115
「脱成長」と「価値法則の廃絶」の相補性=116
「価値法則の廃絶」―その意義について=120
社会的勞働実態に対する「市場」の外在性=122
ラトゥーシュの勞働と貨幣の「脱商品化」構想=124
貨幣の「脱商品化」の回路=125
世界資本主義の対抗軸としての共同体―綠の地域主義=126
ラトゥーシュの一〇の提案=129
マルクスの再領有化―エンゲルス近代派革命論との差異=131
【注解】 降旗さんの近代批判から学ぶ=134
第四章 〇八年恐慌と共同体主義の復権 : 資本主義景気循環と勞働者の生産自治=137
新自由主義緊縮財政とサブプライム恐慌=137
サブプライム·ローン問題とは何か=139
経済学者の分析―サブプライム層の動員と過剰生産=140
全米規模の住宅ローン販売=142
ブッシュの戦争政策のための経済主義的国民統合の破産=144
アメリカの成長神話の破産=145
過剰資本投下の形成を根幹とした景気循環の必然性―エンゲルス(恐慌革命論)ではなく「景気循環論」として=146
エンゲルス恐慌論に対する批判=148
過剰資本とは資本主義に特有な「過剰」ということ=153
勞働力商品化の廃絶=「勞働者の生産自治」をめざせ=156
第五章 「勞働力の商品化」をめぐって : いいだももによる梅本·宇野論争の分析から=159
はじめに=159
六八年叛乱の「形見」としての梅本·宇野対論=160
マルクス主義論争の最高水準の意味=161
勞働力商品化―「循環」と「移行」の二つの論じ方=162
「純化」の論理としての景気循環における「勞働力商品化」の意味=167
純粋資本主義を否定するもの―「純化」の裏には「捨象」がある=169
宇野の「純粋資本主義」の意味について=171
宇野弘蔵の「資本主義的商品」論=173
エンゲルスの商品経済発展史観=176
価値法則の捉え方について=178
梅本·宇野対談が示す「位置価」と限界=181
疎外論的論理立てから物象化論的論理立てへ=182
第六章 ロシア農耕共同体と世界資本主義=183
はじめに=183
ラトゥーシュの問題意識=184
ロシア農耕共同体の運命について=186
ザスーリッチのマルクス宛の手紙=187
マルクスからザスーリッチへの手紙=190
マルクスのロシア農耕共同体に関する見解=192
共産党宣言ロシア語第二版序文=194
ゲルツェンの農民共同体論=198
レーニンのロシア農村共同体解消論―その「商品経済史観」的限界=203
商品経済史観にもとづく「農民層の兩極分解」論=206
ロシア農民の階級的兩極分解はなぜおきなかったのか=211
レーニンの論法について―カウツキー農業理論「農民層の兩極分解」論(資本主義発展一元史観)とその破産=215
「資本-賃勞働」兩階級への機械的分解の理論=219
左派ナロードニキから見たロシア農耕共同体問題の全体像=222
廣松渉の「食糧独裁令」に対する分析=229
食糧独裁令に対する左翼エスエルの闘い=230
スピリドーノワのボリシェビキ党弾劾演説=232
スターリンによる農業集団化=236
終章 「価値法則の廃絶(コミュニズム)」とエコロジズム : 本書論述のスタンスについて=239
あとがき=253