일문목차
まえがき―序にかえて=3
序章 「七五年は草木も生えぬ」という言説から―原子力破局の時代における教育学の課題=15
要旨=15
はじめに=16
1. 鎌田報告書―被爆の実相を炙り出す=17
2. 三.一一以後の福島の放射線問題=22
3. まとめ―科学者, とくに教育者の責任について=25
I. 啓蒙
第1章 近代教育学再考―ルソー·汎愛派·ペスタロッチー=32
はじめに=32
1. 近代教育学のパラドックス=33
2. 汎愛派の教育改革運動と教育構想=36
3. ペスタロッチーの教育構想と「メトーデ」=41
おわりに=45
第2章 スイス啓蒙主義とペスタロッチーの誕生=47
はじめに=47
1. チューリヒ啓蒙主義とペスタロッチーの周辺人物たち=48
2. ズルツァーの著述とチューリヒの啓蒙教育思想=51
3. スイス汎愛主義の思想潮流とイーゼリンによる影響=58
第3章 ヘルバルトにおける教育の哲学的水脈―知の経験と「場」=63
はじめに=63
1. 一八世紀末のイエナ=64
2. 知の経験と「場」―「自由人協会」=67
3. ヘルバルトの原点―「直観」から「教授」へ=72
3. 教育の哲学的水脈と「わたしたち」―「場」の形成=74
第4章 「教養」概念の比較思想史研究―教育学の基礎概念をめぐって=76
はじめに=76
1. 日本におけるビルドゥング(教養)概念の成立について=77
2. 日本におけるビルドゥング(陶冶)概念の成立について=80
3. ドイツにおけるBildung概念の成立と展開=83
おわりに―ビルドゥング概念から見た教養教育=89
第5章 生命と教育―ドイツにおける哲学的人間学を中心に=91
はじめに=91
1. 一九二〇年代ドイツにおける人間と世界の問題化=92
2. 一九四〇年代における人間と世界の問題=96
3. 現代世界で生きる人間の教育=99
おわりに=105
第6章 インクルーシブ教育の本質=107
1. 特別ニーズ教育とインクルーシブ教育の関係=107
2. インクルーシブ教育とは=109
3. インクルーシブ教育の内容·方法の再構築=117
第7章 シュトゥットガルトにおける亡命ドイツ人藝術大学教授は戦後藝術大学に何を託したか=124
はじめに=124
1. シュトゥットガルト藝術アカデミーに見る改革的教室―その静かな誕生=125
2. シュトゥットガルト藝術アカデミーに見る改革的精神の地下水脈=129
3. 内的·外的亡命ドイツ人藝術大学長たちは戦後藝術大学に何を託したか=133
おわりに=138
第8章 ボルノウにおける「希望と理性のスキーム」―「希望の教育学」のために=139
はじめに=139
1. ボルノウにおける「希望の哲学」=140
2. 啓蒙と「理性」の復権=147
3. 「希望」と「理性」―「希望の教育学」のために=153
II. 革新
第9章 教育学の課題としてのリスク―福島第一原発事故以後の展望=160
1. 福島第一原発事故以後のリスク社会日本の状況=160
2. 直観化の限界と教育の困難=162
3. 福島第一原発事故以前の原子力教育=164
4. 原子力教育の到達点としてのエネルギー副読本=170
5. 福島第一原発事故以後の原子力教育の試み=176
6. まとめと展望=182
第10章 物語られた人間形成を読み解く―現代ドイツ教育学における人間形成論的に方向づけられたビオグラフィー研究をめぐる検討=185
はじめに=185
1. 人間形成論と人間形成研究の相互参照=186
2. 人間形成と物語=190
3. 人間形成論的に方向づけられたビオグラフィー研究の可能性=194
おわりに=199
第11章 「陶冶」と「人間形成」―ビルドゥング(Bildung)をめぐる教育学的な意味世界の構成=203
はじめに=203
1. 翻訳困難な語としてのビルドゥング=205
2. 教育学研究におけるビルドゥングの翻訳語=206
3. 今日におけるビルドゥング概念=213
4. ビルドゥングの訳語問題が示唆すること―「おわりに」にかえて=215
第12章 ドラマトゥルギーによる学際的実践研究=221
はじめに=221
1. 共同研究のプロセス=222
2. フィールド研究のための暫定的観点=224
3. 内容的および方法論的成果=228
4. 今後の課題=236
第13章 ドイツにおける教員養成スタンダードの導入=238
はじめに=238
1. 教職の専門性をめぐる議論の変遷=239
2. 教員養成スタンダードの具体例=245
おわりに=249
第14章 教育的行為としての「ケア」の可能性=252
はじめに=252
1. 「教える」という行為の成り立ち=254
2. ケア論の問題構制とケアの本質=256
3. 看護実践における行為としてのケア=262
おわりに―ケアの可能性=266
第15章 図の概念表象作用の基底と範例的応用の可能性について=268
1. 考察の動機と目的=268
2. 座標の仕組みと関係の表現=269
3. 形態学的思考=271
4. 思考の道具としての図=276
III. 実践
第16章 シティズンシップ教育とこれからの道徳教育―鍵的課題としての討議過程創出という課題=282
1. 今日の社会と子どもたちの諸課題=282
2. 子どもたちの学びを考え直す=284
3. シティズンシップ教育における学び=287
3. 道徳性(社会性·公共性)の発達と学習プロセスの創造=291
5. 討議過程創出に取り組んだ道徳授業の実践事例=296
第17章 規範と道徳教育―法教育との対話を通して=299
1. 法教育の導入=299
2. 法教育と道徳教育=302
3. 課題としての「心情主義」と「思いやり」の道徳=305
4. 規範の創造へ向かう道徳の思考様式=309
第18章 教育哲学を道徳教育につなぐ―ハーバーマスの討議倫理学にもとづく道徳授業づくり=314
1. 問題の所在=314
2. 道徳授業における話し合い活動の意義と討議倫理学=316
3. 授業観の転換を迫る討議倫理学=320
4. 道徳の教材研究における教育哲学の貢献=325
第19章 主体的な学習活動をめぐる諸問題―「範例的学習」の再吟味=329
1. 問題解決型学習への関心=329
2. 新たな学習方法のあり方―問題解決型学習の動向=330
3. テュービンゲン決議と範例的学習=334
4. 結語的考察―範例的学習の教育的意義=341
第20章 北朝鮮の小学校国語教科書に表れる金日成父子の偶像化と叙述に関する研究=344
はじめに=344
1. 金日成父子の偶像化過程とその内容=347
2. 北朝鮮の教育政策の変化と金日成父子の偶像化の推移=350
3. 政治思想教育の戦略科目としての国語教科書とその偶像化=354
4. 国語教科書に表れる金日成父子偶像化教育の実態=358
おわりに=364
第21章 教育哲学の実践―その状況性と再帰性=366
はじめに=366
1. 「実践」と近代教育学=367
2. 二〇世紀の哲学における技術的合理主義批判としての実践批判=370
3. 実践の状況性と実践研究の再帰性―人類学の反省から=372
4. 教育哲学という実践のあり方=376
おわりに=380
第22章 教育と平和―被爆体験の継承=382
はじめに=382
1. 『原爆の子』出版の背景=382
おわりに=395
あとがき=398
事項索引
人名索引