일문목차
序章 本書の問題意識=3
第1部 国際移動と社会移動の交差するところ : フィリピンからの人の移動とジェンダー
第1章 「移動の女性化」と移民研究の課題=11
1-1. 「女性の移動」から, 「ジェンダーと移動」という課題へ=11
(1) 80年代初頭における移住女性研究の課題 : モロクワシチ論文の示唆=12
(2) 移住女性への構造的アプローチ=14
(3) 移民ネットワークと移住女性=15
(4) 「ジェンダーと移動」研究の進展=17
(5) 「移動主体」への注目=18
1-2. アジアにおける「移動の女性化」と移動する女性たちをめぐるまなざし=19
(1) 再生産勞働の国際分業とアジア=19
(2) アジアにおける女性移住勞働者研究への示唆=21
(3) 「国際移動とジェンダー」研究と重層するフィールド=24
1-3. 複数のモビリティを考える : 出稼ぎ立国フィリピンをケースとして=26
第2章 二つの世界を同時に生きる : 農村におけるジェンダー規範と海外就労=30
2-1. 「家族」「世帯」と女性の移動 : 理論的検討=30
(1) 「移動の女性化」をめぐる議論と送り出し側軽視の研究状況=30
(2) 家族·世帯の内部関係と女性の移動=31
2-2. 海外出稼ぎのジェンダー化された理解 : 農村の事例から=32
(1) 農村部からの海外出稼ぎ : ヌエバ·エシバ州B地区の事例から=32
(2) 送り出し世帯における海外出稼ぎの意味 : 世帯戦略の側面=36
(3) 世帯内関係による規定とジェンダー役割規範の動員=37
(4) ジェンダー関係へのインパクト : 帰国の経緯に着目して=39
(5) ジェンダー規範の選択的利用 : 主体の側からのもう一つの意味づけ=40
2-3. 女性のライフコースと海外出稼ぎ=41
(1) 「親孝行な娘」と, その世帯内におけるフレキシブルな位置=42
(2) 結婚·出産をめぐる彼女たちの選択=45
(3) 国際勞働移動の反復·継続とジェンダー規範へのインパクト=48
(4) トランスナショナルなライフコースとジェンダー関係の再編=51
(5) シングル女性たちにとっての海外出稼ぎと新たなモビリティ=54
2-4. 小括=55
第3章 複数のモビリティ : 職業移動と国際移動の観点から=59
3-1. 職業移動としての海外就労 : マリキナ市の事例から=59
(1) 「二つの社会を同時に生きる」ことの現実 : 問題の所在=59
(2) 国際勞働移動における社会的移動とフィリピンの文脈=60
(3) マリキナ市マランダイ町M地区の事例から=63
3-2. 「矛盾した移動」のジェンダー差=70
(1) 世帯内位置による, 「矛盾」経験の相違=70
3-3. 小括=72
第2部 再生産勞働の国際移転と新たなモビリティ
第4章 アジアにおける移住家事勞働者の組織活動 : 香港·シンガポール=77
4-1. 移住家事勞働者という存在=77
(1) アジアにおける「移動の女性化」=77
(2) 移住家事勞働の特質とその制約=81
(3) エスニシティによる新たな分断=83
4-2. 移住家事勞働者の活動がもたらす新たなモビリティ : 組織活動=85
(1) 香港·シンガポールでの移住家事勞働者の取り組み=87
(2) 「移住[家事]勞働者」としての地位向上=89
(3) 「家事勞働者」の地位からの脱却=92
(4) もう一つの上昇移動 : 志向性の循環としてのボランティア活動=95
4-3. 移動する女性たちが切り結ぶ新たな連帯=102
(1) 香港におけるインドネシア家事勞働者の組織化に見る, エスニシティ横断的な連帯=102
(2) シンガポールに見る, 移住家事勞働者とホスト社会の「市民社会」との接続=122
4-4. 小括=136
第5章 日本におけるフィリピン女性移住者の運動=142
5-1. 女性たちの組織活動=142
(1) 日本における「移民/移動の女性化」と在日フィリピン女性=145
(2) 在日フィリピン女性の社会·組織活動 : 概観=147
(3) 移住女性組織の役割とその目的 : キミナルの議論からの示唆=149
(4) 対ホスト社会のアイデンティティ戦略 : 内部批判から実践的な異議申し立てへ=150
(5) コミュニティ内部の関係 : リーダーシップの所在と「在日フィリピン女性」へのまなざし=152
(6) 組織活動と家族·親族内交渉の相互作用=156
(7) 次世代への期待と自分たちの能力アピール : JFCへの英語教育と地域の英語教育への参加=158
(8) 理念と現実のはざまで : 求められる, 「仲介」のローカルな「仲介」=159
(9) 在日フィリピン女性の活動におけるトランスナショナリズム=161
5-2. 挑戦される日本の「家族」=164
5-3. 小括=166
第3部 ローカル·ナショナル·グローバルの交差するところ
第6章 フィリピンの海外雇用政策と「女性化」=171
6-1. 概観=171
(1) フィリピン人の国際移動=172
(2) 海外雇用政策に関わる政府機関=174
(3) フィリピン海外雇用政策の推移=178
6-2. 「海外勞働者の女性化」と政策変化=181
(1) 海外勞働者の女性化と「勞働者保護」の課題化 : アキノーラモス政権下での海外雇用政策=181
(2) 「海外勞働者の女性化」と「95年法」=184
6-3. 2000年以降の変化 : ケア勞働への需要と送り出し国フィリピンの生き残り戦略=194
(1) 国家の論理 : 「技能化」と「権利保護」ディスコースの一体化=194
(2) 市場-国家の共犯関係と移動する主体による戦略=197
6-4. 小括=199
第7章 フィリピン社会と海外フィリピン人=204
7-1. フィリピン政府の在外国民政策=204
(1) 「海外フィリピン人」とは誰か : 概観=205
(2) 1970年代から1990年代までのフィリピンの在外国民政策 : 揺れ動く「バリックバヤン」の境界=210
(3) 「在外投票法」と「二重国籍法」の成立とその実施 : 2004年5月の総選挙と海外勞働者の逆襲?=213
(4) 在外国民政策と海外雇用政策の接続 : フィリピン国家の行方とフィリピン人ディアスポラ=216
7-2. 海外フィリピン人勞働者とNGOアドボカシー=217
(1) 移住勞働関連NGOと政府の関係 : フィリピン移住勞働者権利ウォッチの事例=218
(2) 「興行」ビザをめぐる制度変更と, 日比EPAによる介護士·看護師の受け入れをめぐって : 移住勞働者の「権利」の観点から=222
7-3. 小括=230
第8章 結論 : ジェンダー化された「移動を生きる」人人=235
参考文献=239
あとがき=253
索引=259