まえがき第一章ロシア・ウクライナ戦争の停戦と和平交渉への道1.停戦を阻むものは何か滞る停戦の行方/停戦の歴史を振り返る/戦争終結の方途ロシア・ウクライナ戦争の新たな展開/戦争の様相ロシアは怯んでいるか/停戦協定締結までの困難な道欧米諸国の煮え切らない姿勢/矛を収めようとしないロシア2.ロシアのウクライナ侵略をどう読むのかNATOの東方拡大をどう見るか/侵略国家ロシアと「顧客国家」ウクライナ仲介役を担えないアメリカの事情3.アメリカはウクライナで何をしているのかアメリカはウクライナで何をしてきたか/戦争の実相は何処にあるのか軍事ブロックが平和を阻害している/ロシアの継戦能力とプーチン大統領の現在台湾有事はあり得るのか/中国は本当に脅威なのか4.和平派と正義派との乖離を超えて─なぜ、停戦論が深化しないのか─対立する停戦論/歪められた和平論/普遍性欠く正義派の主張乖離を超える議論とは何か/アメリカの二重基準第二章安全保障問題の現段階~戦争の「できる」国から「する」国へ~1.戦争の「できる」国から「する」国へ戦争モードに入った日本の現状/軍事要塞化する日本列島抑止力論の過ち2.アメリカの軍事戦略に追随する日本既存の「安保三文書」の内容/「安保三文書」を規定する米軍事戦略高度ミサイル・システムの日本への導入アメリカの作戦計画に組み込まれる自衛隊増強される在日米軍兵力と中国敵視政策焦点は基地攻撃能力保有と防衛費増額問題3.日米安保のNATO化を許してはならない─多国間軍事ブロックへの参入─顕在化する対米隷従姿勢/臨戦態勢強いる多国間軍事ブロック拍車かかる自衛隊の軍拡/なぜ沖縄・南西諸島が戦場になるのか4.反撃能力論と防衛費増額の危うさ戦争を煽る公文書と日本の政治家たち/「安保三文書」の何処が問題か「安全保障環境の変化」とは何か/中国脅威論の虚構性「戦う覚悟」より「信頼する勇気」を/多重化する国際社会アメリカの焦燥と中国の自信/「一方的軍縮論」の提唱第三章安全保障政策はどうあるべきか1.非武装中立・非同盟政策の提唱─平和実現の最終方途として─誰のための安全保障政策か/対米従属文書の極み中国は軍事的脅威か/中国と如何に向き合うか国家総動員体制が起動する/「帝国国防方針」の再来現代の「大本営」創設を明記/なぜ、非武装・中立論なのか非武装中立・非同盟の原理2.抑止力と同盟の限界を問う─国会での参考人陳述に絡めて─「安保三文書」批判から抑止力論批判まで/抑止力論は国連憲章違反である抑止力論がロシアのウクライナ侵略を誘引した反撃能力は抑止力とはならない/「安定と不安定」のパラドックス3.敵基地攻撃論の真相─専守防衛論から先制攻撃論へ─「先制攻撃」戦略を採用する自衛隊/専守防衛論を逸脱する敵基地攻撃論従来の政府答弁を大きく逸脱/抑止力から対処力への比重転換4.日本安全保障問題を論じる「いのちの安全保障」論/戦争への敷居が低くなっている「構造的不攻撃性」第四章これからの私たちの取り組み1.〝日中経済戦争〟を許してよいのか進行する行政主導の日本政治セキュリティクリアランスの名による選別と排除戦後版「国家秘密法」の浮上/「経済安保法」の何が問題か2.漂流するリベラリズム〝リベラル国際秩序〟の崩壊/暴力を独占する近代国家の在り様を問う現代戦争の深淵と私たちの課題は何か/戦後日本を通底する三原理平和実現の方途を探る3.いまこそ非武装中立・非同盟政策の実践を!─平和実現の最終方途として─「防衛外交」論浮上の可能性/政治と軍事の関係から「防衛外交」の是非をめぐって/安全保障とは何か/安全保障の定義「安全」は何によって「保障」するのか/なぜ、非武装・中立論なのか非武装中立・非同盟の原理注あとがき